FESから出ているコンビネーション「フローリッシュ・フォーミュラ」シリーズの中に、不眠症の方向けに作られた「フローラ・スリープ」があります。今回、通常のセッションを受けられるのと同時に「フローラ・スリープ」をお使い頂いたクライアントのＭさんから、ケーススタディとして掲載する許可を頂きました。
私自身このケースを取ることで、「フローラ・スリープ」が「睡眠を助ける」という役割だけではなく、その方の奥にある課題を浮きあがらせ、向き合っていくプロセスを後押ししてくれる可能性があるのではないかと気付くことができました。

今回、ケーススタディを取ることに、またＨＰに掲載することについて快く許可下さったＭさんに心より感謝申し上げます。

※本記事内容について、無断での引用、転載はご遠慮頂けますようお願いいたします

１．本ケースの背景
クライアントのＭさんは、10年ほど前から出ているうつ症状の改善と、ご自身を受け入れて愛していけるようになりたいとの希望で、8か月前からセッションに通われています。

長年のうつ症状の影響からセッションに通い始めた当初は心身の疲れが激しく、まずはYES（ヤローエンバイロメンタルソリューション）を使用し、状態を安定させることから始まりました。このフォーミュラはＭさんにとって大変効果的で、服用後すぐに精神的に安定し、人ごみの中にいても以前より楽になったとの報告を頂きました。YESで安定したところでうつ症状の改善を課題に取り組み始めましたが、その当初から思考が走りすぎることによる不眠症状をＭさんは訴えていました。そうした症状に対してホワイトチェストナットを加えたコンビネーションを服用してもらったのですが、服用すると却って眼が覚めてしまい眠ることができないという症状が発生した為、2日間程で服用を停止するということがありました。しかしこの経験によりＭさんは「フラワーエッセンスの効果の凄さを逆に実感した」と話し、Ｍさんがフラワーエッセンス療法に取り組む姿勢を後押ししてくれる出来事となったようです。そうしたこともあった為、今回フローラ・スリープを使用して頂くにあたってホワイトチェストナットが含まれている点が気になっていましたが、Ｍさんが「是非使用したい」とのことだったので試してみて頂くことになりました。

一緒に服用して頂いたコンビネーションについてですが、セッションに通い始めてすぐ症状が軽くなり始めたものの、季節が冬になるにつれうつ症状が再び強くなり始めました。そのことにより「もうダメなのではないか」という不安な気持ちと落ち着いた気持ちとが交互に現れる状態が続いていました。その他、この回のセッションではＭさんについて以下のような状態が確認できました。

　　・仕事上で納得できない事があるにもかかわらず表現できずにいるストレス、
　　　またそのストレスによる胃痛が時々起こっている
　　・口が重く喋りたくないと感じる、また喉が詰まっているように感じるといった
　　　身体症状の発生
　　・周囲の人から受け入れられている感覚が薄く、孤独に感じている
　　・ちょっとしたことで感情が動揺してしまい、表現するのが下手だと感じている
　　・Ｍさんの調子がすぐれないことから母親とゆっくり話す時間がとれず、その為
　　　さみしさを感じている
　　　（Ｍさんはうつがきっかけとなって、一時期母親とのコミュニケーションが疎遠
　　　となっていました。その母親とのコミュニケーションをセッション開始後に再び
　　　取り始めるようになり、そのことにより精神的な安定を得ていました）

上記を考慮し、以下のコンビネーションを摂取して頂きました。

　　・コスモス、トランペットヴァイン
　　　頭の中には表現したい事があるが、言葉にするのが難しいと感じている状態
　　　に対して。
　　　また、喉の詰まりに対する改善を期待して。
　　・エケネイシャ
　　　うつ症状が続いている中で、自身をしっかりと保っていけるように。
　　・セントジョンズワート
　　　うつ症状の改善を期待して。季節性うつ症状に対して光を注ぐ。
　　・ゲンチアン、カモミール
　　　あきらめの気持ちと安心感との間で揺れ動いている状態に。
　　　また、感情の揺れに対しても。
　　・マリポサリリー、マンザニータ、ベビーブルーアイズ
　　　心理的な安定、母親と接する時間が無い為にさみしさを感じている精神状態に。
　　　またＭさんの中に「受け入れられている」という感覚を育てていく為に。

日中は上記のコンビネーションを取って頂き、寝る前にフローラ・スリープを使用して頂くことにしました。

２．服用後の変化及び感じられた効果
服用期間：約6週間
服用方法：フローラ・スリープ　スプレーボトルから直接、就寝前に週4回ほど使用
　　　　　　　コンビネーション　　スポイト式ボトルから口内摂取、1回4滴を2～3回/日

前回のセッションから約6週間後のセッションにてヒアリングした結果、Ｍさんの体感として、以下の変化が認められました。

　　・考えすぎて眠れない時よりも、あと少しで眠れそうな時に後押しとなった
　　・睡眠途中で目が覚めることが無くなった
　　・はっきりとした夢をよく見た
　　・以前は追われる夢をよく見たが、服用期間は見ることが無かった。
　　　また起きた時に楽な感じがした
　　・使用すると体がリラックスするので、旅先などで使用すると良いと感じた

この期間にみた夢で印象的なものを聞いたところ、「最近会っていない友人が出てくる夢を何度か見ました」とのことでした。その友人はちょっとしたことでヒステリックな状態になる為、離れていたいと感じるようになり合わなくなった友人だとのことでした。そのような友人に普段は何も言えずにいたＭさんですが、夢の中ではその友人に対して言い返すことができたと話してくれました。その夢を反映するかのように、現実の世界でもＭさんは自分の意見をはっきりと伝えることを体験していました。それは、職場で会社側の対応に対してＭさんが嫌だと感じていることを伝えるという体験でした。結果的にＭさんの希望は通りませんでしたが、この経験を通してＭさんは「今まで良い人ぶって言えずにいましたが、言ってみることは必要だと感じました。意見は通らなかったけど、駄目でも言ってみるのが良いのだと思えるようになりました」と話してくれました。
また朝から口が回るようになり、喉の通りもよくなったと感じているそうです。

その後Ｍさんは会社側からの提案により、派遣社員から直接雇用に変わりました。Ｍさんが派遣社員のままでは通らなかった条件が、直接雇用になることで満たされることになりました。また一時全く食べられない時期もありましたが、言わない事でストレスがたまっていたことに気付いてからは食事もとれるようになってきました。うつ症状については夜は薬を服用していますが、日中はほとんど薬を服用しなくても症状は発生していないようです。

そうした経験を通して、Ｍさんは「自分を信じること」、「本当にやりたいことは何かを強く考えて、それに向かって行動すること」ができるようになってきたと感じているようです。

３．このケースを通しての考察
今回フローラ・スリープと他のコンビネーションとを同時に使用しましたが、その中にセントジョンズワート、カモミールといったエッセンスが重なっている点に興味を持ちました。変化に対して自己の中に起こる葛藤によりうつ症状が起こってきますが、フローラ・スリープを使用することで、不眠だけではなくうつ症状の改善、また回復期に起きる状態の揺れ動きの中で自身を振り返り、それらの経験を夢を通して学びに変えていく働きが期待できるのではないかと感じたからです。
「フローラ・スリープ」に使われているフラワーエッセンスの中に、「アルパインアスター」と「カリフォルニアバレリアン」が入っています。このふたつのエッセンスの働きにより、夢の質を上げ、人生経験を高い視点から見渡し、理解していくことを助けたのではないかと思われます。また、そうした経験に対する理解を深めていく中で、穏やかに受容していくプロセスを助けたのではないかと感じました。

今回Ｍさんのケースを通して、日中に使用するコンビネーションの働きを夢が後押ししてくれたことが実感でき、今後フローラ・スリープをセッションの中で使用していく際の貴重な経験になったと感じています。